〜笑顔の理由は、お風呂と“ふらりと来た友達”だった〜
こんにちは、介護福祉士のnaoです。
12年以上特別養護老人ホームで勤務し、今は訪問介護をしています。
さて、今日の訪問先は――
【訪問先での様子】
昔、地元で商売をされていた80代の男性宅。
人当たりがよく、にこやかな雰囲気の方なのですが、実はちょっぴり頑固な一面も。
「これはこうじゃないと気が済まないんだよ」って、笑いながらも自分のスタイルを大切にされる方です。
今日の支援は、入浴の見守りと、浴槽の出入りの介助がメイン。
ご本人が浴室に入っている間は、私はお部屋の掃除をしたり、洗濯物を干したり、畳んだり。
時々、浴室の様子を伺いながら「大丈夫ですか?」と声をかけて、必要なときにはすぐにお手伝いができるようにスタンバイ。
お風呂から上がった後は、手が届きにくい背中や足元を軽く拭くお手伝いをしますが、
着替えはいつも通り、ご本人のペースで。
「自分でできることは、自分の手でやりたい」と話す姿には、なんともいえない力強さがあります。
そんな今日の訪問に、ちょっとしたハプニングが。
【予定外の訪問者で笑顔満開?】
介助を終えた頃、ご近所の友達がふらりと立ち寄られたんです。
「おっ、来たなあ!」と急に表情がぱっと明るくなって、
それまでの落ち着いた様子から一変。にこにこと笑顔がこぼれはじめました。
「昔はよくこの人と飲みに行ったもんだよ」
「いや〜、あん時の話は今でも忘れられん!」
そんなやりとりを横で聞きながら、私の方までほっこり。
普段はどちらかというと口数が少ない方ですが、信頼している相手との会話になると、こんなにも表情が変わるんだなぁと、胸がじんわり温かくなりました。
【介護の時間は、心の変化にも寄り添える】
訪問介護の仕事って、身体介助や掃除、洗濯といった“目に見えるケア”が中心ですが、
こうして過ごす時間の中には、目には見えない心の変化がたくさん詰まっています。
入浴のあとの達成感。
自分で身支度をする誇らしさ。
そして、久しぶりに顔を合わせた友人との会話がもたらす安らぎ。
今日はまさに、“身体のケア”と“心のケア”が重なるような、そんな時間でした。
【あなたの笑顔を引き出す“誰か”はいますか?】
介護の現場では、日々さまざまな感情と出会います。
支える側も支えられる側も、人間同士。
心がちょっと沈んでいる日もあれば、ふとしたきっかけで笑顔になれる日もあります。
今日の訪問は、そんな「笑顔のきっかけ」に立ち会えた、かけがえのない時間でした。
あなたにとって、“笑顔を引き出してくれる誰か”はいますか?
もしかしたら、その人がふらりと訪ねてきた日、あなたの心もそっと晴れるかもしれません。
明日も、やさしい気持ちで過ごせますように。
naoより

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